b-1.お父さんのためのボードゲーム講座_バブバブパニック

b.お父さんのためのボードゲーム講座

 もう10年以上、家族5人でボードゲームを楽しんでいます。最近は休日夜、夕食後に遊ぶのが恒例行事です。何十種類もボードゲームを遊んで参りました。数々の名作の中、我が家のヒット作をご紹介します。

 今回ご紹介するのは『バブバブパニック』(フリースタイルクリエーション製造・販売)です。

  https://www.freesc1.com/product/3496

『バブバブパニック』ってどんなゲーム?

  • ゲーム時間 … 1ゲームあたり1分以内
  • 人数    … 3~6人 (多い方が楽しいです)
  • 適正年齢  … 小学生

 ルールはとても簡単です。プレイヤーは全員赤ちゃんになりきります。最初に5枚のカードが配られます。プレイヤー間でカードを交換しながら、5枚のカードを同じ種類の物に揃え、中央にあるチップをゲットすると得点になります。

 カードの種類はたったの6種類です。「あぶぅ」、「あむあむ」、「まんま」、「あんよ」、「おぎゃー」、「がらがら」と書かれた6種類です。そしてゲーム中はカードに書かれたこの6種類の言葉しか発することが出来ません。

 ゲーム開始と同時に欲しいカードを絶叫して相手と交換しながら5枚のカードを揃える、ただそれだけです。秀逸な点はカードを揃えてゲームが終了する設定ではなく、カードをそろえた後にテーブル中央にあるチップを取ることで初めて得点になることです。チップには「赤(1枚)」と「白(1~3枚、遊ぶ人数に合わせて調整します)」の2種類があります。赤のチップはカードをそろえた人のみ取ることができます。白のチップは自分以外の誰かが赤のチップを取った後であれば誰でも取ることが出来ます(自分が赤のチップを取った場合、白のチップを取る事はできません)。白のチップを取るとき、自分の手持ちのカードが揃っていなくても大丈夫です。

 赤のチップを取ると2点、白のチップを取ると1点です。3ゲームくらいして点を競うと丁度良いです。1ゲーム1分くらいなので、準備と片づけを含めても3ゲーム=5分程度で楽しめます。

『バブバブパニック』の面白いところ

① 第三者的に見てゲーム進行中の様子が笑える

 赤ちゃん言葉しか話せないのでやっていること自体はとてもバカバカしいです。一方、ゲームに勝とうと必死で「あぶぅまんま!(※1)」、「「ばぶばぶ!(※2)」と叫ぶことになるので、やっていることのバカバカしさと見た目のギャップが大きく笑えます。我が子は小学生です。これくらいの子どもでも「おぎゃーあんよ!」などと必死で絶叫していると大変かわいらしく、またおかしいです。変にふざけるよりも一生懸命プレイヤーが叫んだ方がよほど面白いと思います。なお、ゲームが終わるまで絶叫し続けるので3ゲームもやると大人はクタクタになります。逆に子どもたちは元気なもので、「もっとやりたーい!」とお願いしてきます。カードを片付けるときにはいつも私はクタクタに疲れ切っています(笑)

  ※1 あぶぅまんま … 欲しいカードを先行して叫び、自分が交換したいカードを後に続けます。あぶぅカードが欲しくて、まんまカードを相手に渡したい時に発する単語です。

  ※2 ばぶばぶ … なんでもいいからとにかくカードを交換したい時にはこう叫びます。

② 短期決戦中に戦略を楽しめる

 ゲーム開始時に配られるカードの種類は運任せですが、それ以外は実力がモノを言う世界です。1分ほどで決着が着く中、運と実力のバランスが絶妙です。例えば「あむあむあんよ!」と叫んだ場合、「あむあむ が欲しい、あんよ を渡す」の意思表示をしています。しかし取引が成立して誰かと交換した際、「がらがら」や「おぎゃー」など、別のカードを渡して自分だけしっかり望みの「あむあむ」カードを入手することも可能です。これはルール違反ではなく、「赤ちゃんなのでコミュニケーションが未発達だから仕方がない」と認められています。しかしあんまり騙していると相手が交換してくれなくなるので時には相手にメリットのある行動もしなければなりません。このあたりの駆け引きが面白いです。

 また、前述の通り「誰かに赤チップを取らせた直後に白チップを取る」ことでも得点が可能ですから、「自分がカードを揃えなくても相手にカードを揃えさせて赤チップを取らせた直後の白チップ獲得を狙う」という戦略も成り立ちます。子どもはカードを揃えることに熱中しがちなので、後1枚で揃いそうな子どもがおり、自分がその子の欲しいカードを持っていると感じた場合にはさっさと交換して白チップを狙う、と言う勝ち方も出来ます。

『バブバブパニック』の勝ち方

 どのカードゲームでも勝つことの原則は同じだと思います。その原則とは「勝利条件を把握し、状況に応じて自分がどの勝利条件を選ぶか決める」ことです。ただし、あんまり勝ちすぎて「お父さん、強いだろう?」とやりますと子どもたちや妻がその後に遊んでくれなくなります。お父さんの勝ちはほどほどに留めましょう(笑)

 バブバブパニックの場合、「5人で行う。1セット=3ゲームで得点を競うルール。」と仮定します。5人の場合は白チップが2枚ですから、1ゲーム=4点(赤チップ1枚=2点+白チップ2枚=2点)、3ゲームですから12点を取り合うことになります。1人平均2.4点ですから、点がばらけますと3点で一位を取ることもできます(もう一人以上、3点の人と一緒に首位となります。つまり、私=3点、もう一人3点、他の3名=各2点、で計12点です)。ただそうそう得点は全員に均等にばらけることは少ないでしょうから、3ゲームとも白チップを獲得して3点で勝ち切ることは難しいでしょう。つまり、1ゲームは赤チップを取りに行く必要がありそうです。

 このように、(全部で12点を取り合う中で一体自分は今どの状況にあるのか?)を考えて1ゲームづつこなしていくことが勝ちへの近道になります。1ゲーム目で運よく赤チップを取れた場合、2ゲーム目、3ゲーム目は別々の子どもに勝たせて自分は白チップを取りに行けば1位になれます。1ゲーム目でチップを取れなかった際は2ゲーム目は何としても赤チップを取りにいかないと厳しいでしょう。

 とまぁ色々書きましたが、家族で仲良く楽しむのが一番です。そしてあまり頭も使わず、笑えて楽しく過ごせるゲームがこの『バブバブパニック』です。何かの参考になりましたら幸いです。

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