慶應義塾大学 通信教育課程(以下、「慶應通信」)での学びを書きとめる当ブログ、今回の記事は はじめてのレポート提出 です。
本記事の書きとめ内容は下記の3点です。
私ことキロベア、サラリーマンと休日の家事・子育てに忙しい40代オヤジです。本記事ではオヤジが、どのくらいの進捗度合いで慶應通信を進めているの?、慶應通信のレポート提出で感じたこと、本の理解に苦戦した様子、が分かります。
入学からはじめてレポートを提出するまでの軌跡
私は2021年10月中旬に慶應通信に入学しています。そして、はじめてのレポート提出が昨日2月12日(土)。入学から最初のレポート提出までに約4か月を要したことになります。
慶應通信に学士入学した私は、卒業までに84単位を取得しなければなりません。84単位中、必修外国語が8単位、卒業論文が8単位です。残る68単位が専門教育科目です。専門教育科目はおおむね1科目で2単位を取得できます。単位を得るためには全ての科目でレポート課題と試験の両方に合格しなければいけません。つまり、卒業までに34回はレポートを提出して合格する必要があります。
というわけで、本記事は最低34回は提出しなければならないレポートの内、最初のレポート提出した、というお話です。
1つのレポートを提出するために要した期間が4ヵ月。このペースですと、卒業までに必要な34単位分のレポートを提出するのに136ヶ月かかります。
レポートだけで11年と4ヵ月!?
慶應通信は卒業までに最長12年しか在籍できません。必修外国語と卒業論文を考慮しますと、このペースでは卒業できません。
21年10月中旬頃に学生証を受け取って以来、11月上旬頃まではレポートの書き方を下記の2冊で学んでいました。
その後、約2か月間は「東洋史概説Ⅰ」を学ぶもレポート課題のハードルの高さに一時中断。年末年始から「史学概論」にとりかかりました。そのため、実質史学概論にかけた時間は1ヶ月半程度です。
遠回りしながら進めていますが、入学から最初のレポート課題提出までに約4ヵ月を要した、という事実は変わりません。
(この進捗速度ではいけない)とは思います。とはいえ、最初のレポートの生みの苦しみたるや、(こんなものかな?)、とも思う、のん気なのびのびのび太君な気持ちもあります。しかし、それより何より、レポート提出という目標をもって読書をしたこの4ヵ月は、今までの漫然とした読書では味わえない学びがありました。これからまだまだ多くの科目で学びが待っているのかと思うとワクワクが止まりません。
ただ少し(面倒くさいな)と思う点もあります。次の話題はレポート提出の何が面倒なのか、という点です。
レポート提出の面倒なところ
慶應通信のレポート課題は指定用紙に手書きしたものを郵送することが基本です。書き間違えていません。
レポートは指定用紙に手書きしたものを郵送する
サラリーマンの私の勤め先は全く流行の最先端企業ではありません。むしろ同じ業界で「他社が導入するから」という理由でかなり最後の方に新しいシステムや人事制度を導入するくらいの遅れようです。それでも正直入社以来おおよそ20年、昇給論文・稟議書・会議資料の類を手書きで作成したことはありません。そのため、手書きでレポートを作成して郵送しなければならない、と知った時は想像する手間の大きさのあまり、気絶しそうになりました。
正確に言いますと慶應通信のレポート提出方法は以下の3つです。
- 指定用紙に手書きしたものを郵送する
- 指定用紙にワープロでタイピングしたものを郵送する
- WordファイルをWeb上で提出する
すべての科目で有効な手段は「手書き&郵送」のみです。「ワープロ&郵送」、「Word&Web提出」はその提出方法を認められた科目でしか対応していません。私が最初のレポート課題に選んだ「史学概論」は「Word&Web提出可能」でした。そのため、パソコンで何度も推敲してできた現行をWebでそのまま提出して終わりです。
これが「手書き&郵送」ですと、Wordファイルで作成した文書を指定書式に書き写してから郵送する、という手間がかかります。これは面倒です。実際にまだ経験していませんので、体験後にまた記事にします。
書籍の理解に苦戦する
慶應通信のレポート課題は複写、転載などの第三者の利用に供する行為を禁じられています。そのため、ズバリとレポート課題を公表して提出したレポートを公開することはできません。レポート課題に触れず、レポート作成の苦労を記述するのは難しいのですけれども、せめてどんなふうに最初のレポート作成に四苦八苦したのか、というあたりをお伝えできれば、と思っています。
レポートを作成するには指定テキストは当然のこと、講義要項に列記された参考文献もなるべく読まなければなりません。また、学びの過程で自分が興味をもった分野に関する書籍も積極的に問題意識を持って読まなければ、レポートを作成できないよう、絶妙な課題設定がされています。私の場合、「東洋史概説Ⅰ」は今のところその壁に阻まれております。
よって、レポート作成までに「本を読んで理解し、自分の考えをもつ」ということを何度も何度も繰り返すことが必要です。
そしてこの「本を読んで理解する」がなかなかに厄介である、ということに気がつきました。いや、正しくは実感できた、というべきでしょう。
子どもの頃から今まで、読んだ本は恐らく2000冊以上にはなると思います。しかし、内容をしっかり覚えている本、と言えばその中の10%にも満たないでしょう。
本に書いてある内容をしっかりと理解する、これは今まで読んだ本が自分の身になっている割合を考えれば(相当難しい)という想定は持っていました。しかし、テキストや指定された参考文献を読んで理解する作業は当初の想定以上に厳しいものでした。
いまだに正解、と申しますか、自分の中で「これだ!」という方法は見つかっていません。それでも今回、「史学概論」のレポート作成にあたって工夫した点とその改良の余地を書きとめておきます。工夫点は3つです。
① 本に付箋を貼り付ける
過去に私は本にアンダーラインを引いていました。しかし、自分の言葉に変換しないと頭に入らないことに気づいていました。そこで慶應通信では、本を読みながら大事だと感じた箇所について、その近くに付箋を貼り、要点を自分の言葉でまとめました。
また、知らない単語や人名が出てきた際、都度Webで調べて単語の意味、人物の略歴を付箋に書いて貼りました。
デメリットは「付箋を貼った箇所は付箋で隠れてしまうため、本文が読めなくなること(付箋をはがさないと文字が見えない)」、「知らない単語・人名が気になって一々付箋を貼らないと気になって仕方がなくなること。その結果、読書ペースが非常に遅くなること」です。
今では「余白におさまる大きさの付箋を使い、そこに要点をまとめて貼る」、「繰り返し出てくる重要な単語出ない限り、いちいち調べて付箋を貼らない」の2点で対応しています。
② ノートのメモをとる
付箋では要点を絞って貼り付けています。そうしないとほとんどの頁にペタペタ付箋を貼る事になるからです。
一方、「これが要点」と理解するまではノートにメモをとっています。
しかしこの「メモの取り方」が曲者で、いまだに自分なりの方法論を確立できていません。
後日、メモを読んだだけで本の内容を復元できるほどに詳細にメモをとっておりません。そのため、メモだけを眺めていてもハテナマークが大量に頭に浮かぶ状態です。
では詳細にメモをとると良いかというと、それも問題です。読書中はあれもこれも要点に思えて、わりと細かい部分までメモをしてしまっています。そうすると時間ばかりかかり、本の大意を見失います。
本の要点を理解するためにメモをとっているにもかかわず、本の要点を理解しようと思ってメモを読み返すと自分でもどんな筋になっているのか分からない。さらに、複数の本を平行で読み進めていると、ノートのメモはさらに混乱を極めます。
対策として「どの本のどのページのメモなのか」をメモの横に必ず記載し、メモで分からなかったら本を読みなおすことにしています。
また、アバタローさんの『OUTPUT読書術』にあるように、そもそも読書前にその本を読む目的をしっかり理解しておかないと要点がつかめないとも感じています。
③ 目次を見てその項に記載している概要を説明できるまで読む
本の要点を理解したかどうかを確認するため、1章(1項、1節など)読むたびに目次に戻り、記載内容の要点を頭の中に思い出すことにしています。これで記憶への定着がよくなっているように感じます。
まとめます。
今現在、私の慶應通信テキスト科目での学びは、以下の順番で進めています。
- 1)何を知りたくてその本を読むのかを自分なりの目的を読書前に設定する
- 2)要点を整理するために大事だと思った箇所をノートにメモする。その際、何ページのメモか忘れずにメモの横に追記しておく。メモを読んで分からなければ該当箇所を読み直して本当に要点なのか否か確かめる
- 3)ノートのメモでこれが重要だと感じたところは付箋にメモして本に貼り付けておく
- 4)何度も出てくる固有名詞は付箋に意味や略歴(人名の場合)を書いて本に貼り付けておく
- 5)1章毎に目次に戻り、「何が書いてあったのか?」を目次を見ながら頭の中で思い出す
以上のやり方で、1冊200頁くらいの本を読むのに15時間くらいの時間をかけています。休日に家事の傍ら読書できる時間は3~5時間です。私は完全週休二日制の企業でサラリーマンをしています。そのため、2週間に1冊くらいの読書ペースです。平日は通勤時間にメモを読み返したり、(あの箇所の記述が難しかったな)と感じた部分の本を読み返しています。平日は日中、上司・同僚からのパワハラに耐えつつ8~22時で作業を強いられますので、通勤時間以外に勉強時間を確保できません。これが今の私の一番のストレスでしょうか(笑)
何かの参考になりましたら幸いです。
提出した課題は1~2週間で返却される模様です。結果が楽しみです。今は続けて「日本史概論」に取り組んでいます。「日本史概論」のレポート提出は「手書き&郵送」が求められます。また良い経験が積めそうです(笑)
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